2016/8/11
今日からお盆休みです。
そうは言いながら、
午後から社労士会の研修会へ。
「過労死を考える家族の会」から
お二人の女性、
(お一人はご主人様を、もうお一人は、息子さんを亡くされました)
そして弁護士先生をお招きして。
とても重いテーマでしたが
最後まで、お話を伺っていると
そこから、逃げていてはいけないし、
過労死を回避するために
社労士の、顧問先や関与先に対する役割は
とても重要だと感じました。
亡くなられた方は、
両方ともSE(システムエンジニア)でした。
業界の体質や、業務の仕組みが、過労死を招くように思いました。
SEの現場を、「デスマ−チ(死の行進)」と呼ぶのだそうです。
今回の資料にも、朝の9時から翌朝5時過ぎまで勤務し、
その日また9時から仕事を続けていることが分かりました。
亡くなられたお二人とも、別の会社ですが、
誰もが知っている大企業グループの傘下企業で、
大きなプロジェクトのメンバーだったようです。
このような大きな組織の内部環境では、
人が人に対し、業務を指示することで
このような長時間労働が強いられるのではなく、
(指示する人もデスマーチのメンバー)
激しい競争やひっ迫する納期や突然の仕様変更などの
圧力が、その人を拘束し
仕事が完成するまで、解放されない状態が
延々と継続してしまう。ことが原因であると感じます。
そのような環境・風土では、
誰も責任を取らない、取れない状態になる。
一方、このような観点から、中小企業の環境を見てみると、
仮に徹夜の残業が不可欠だったとしても、
社長や部門の責任者が、
その「人を見て」指示をするだろうと思います。
朝の9時から翌朝5時まで、勤務させ、
続けて、その日も連続勤務させることは
人が、その「人を見て」指示は、できないはずです。
そういう意味では、
「人らしく」仕事ができるのだろうと思います。
(小規模企業でも、人を使い捨てにする会社はあるとは思いますが)
大企業傘下の社内での激しい競争をベースにした
「人を見ない」風土、「デスマーチ」解消が急務だと感じました。
講演中の
「私の息子は、健康な状態で仕事を続けたいと思っていた。」という言葉が
身に沁みました。
私が実現したいと考える
「働くことの喜び」を創造する企業を創る。ことと
向かうベクトルは一緒であると確信した一日でもありました。