2012/3/3
「AIJ投資顧問会社」
http://www.aim-ij.com/index.html が、
運用していた年金資産が、
ほとんど、無くなったという
衝撃的なニュースが、連日報道されています。
全体像が、ハッキリとしませんが、
預けていた企業年金基金側は
「真っ青」&「お先真っ暗」です。
私は、
昨年末、顧問先の依頼を受けて
顧問先の加入する「企業年金基金」の
規約改定の説明会に出席したことがあります。
加入社、加入者の減少&
年金受給者の増加は、
片方は、右肩下がり&
もう一方は、右肩上がり
凄まじいスピードで
折れ線グラフの開きが生じています。
規約改正は、将来的な給付削減を
提案したものでしたが、
加入者の2/3以上の同意が必要とのこと。
平成24年4月1日改正を目指していましたが
果たしてどうなったのか。
その後の動きは不明です。
その基金における、
右肩上がり、右肩下がりの構図は
そのまま日本の年金制度が抱える
構図の縮小版と言えます。
そんな状況ですから、
国の制度は信用できない、
将来的には、貰えないと
公的な年金離れが進んでいますが
それでは、民間なら信用できるのかと言えば、
先のAIJのニュースは、
預ける先の民間企業が、
相当信用のおける企業で無ければ、
まさに「虎の子」のお金を失ってしまう。
(話は逸れますが、その信用格付け制度も
疑問ありですが。
「国家」が格付けに右往左往状態ですから・・・)
現在、政府は
「税と社会保障の一体改革」において
年金に関しては、「制度」を作り変えて、
持続可能にするとしていますが、
預けた先の運用が出鱈目であると
設計した「制度」が、根本から崩れます。
制度設計と資産運用の管理監督
年金制度を持続可能にするならば、
その双方が重要である。
改めて、そう認識させられた
非常に大きな事件であると思います。