そして、高速を降りて、ガタゴトと地道を進みます。
実家に近づいて、ここからは車は通れない。となったので、
細い一本道を歩いて進みます。
途中、前からも後ろからもバイクがすり抜けていきます。
10分ほど歩いて、チー君の実家に到着。
出迎えてくれたチー君のご両親。
三島さんは、お父さんに向かって
「お〜久しぶり〜元気やった〜〜」と日本語で、抱擁を交わす。
三島さんの奥さんは、お母さんと手をつないで進みます。
家に招き入れていただくと、テラス?(オープンな感じ)にある
円卓に案内してくれました。
料理の準備が始まったようで、奥から賑やかな声が。
ちょっと様子を見学。
しばらくすると、料理が出来上がりました。
スープ、ハーブで具材を包む巻モノ、鶏肉、豚肉
テーブルに乗り切れないほど並べてくれました。
そして、食事が進んでいく中で、
チー君のお父さんが、自家製の米焼酎をグラスに注ぎ
順番に勧めてくれました。
日本でいうところの「献酒」「ご返杯〜〜」ってやつです。
ぐるりと一周してひと段落と思いきや、
今日は、親族の皆さんが集まってくれたようで、
ここから20キロほど離れたところに住んでいるという
オジサン?が再び、グラスと焼酎を持ってきて
ぐるりと回り始めました。
アルコール度数は45度ある。という焼酎です。
私のところにも再びやってきて、グラスに注いでくれました。
どうやら「半分ずつしよう。」とのつもりだったのですが、
私は「ぐいっ」って一気飲みしました。
するとオジサンは、驚いたような、困ったような顔をして
私に、マシンガンのように話しかけてきます。
「俺の分も、飲んでしまったやんか〜〜」という感じです。
オジサンは、テーブルをぐるりと回っているので、
かなり酔っぱらっています。
なんだか、愉快になってきました。
そして仲良くなりました。
(私もかなり酔っぱらいました〜)
オジサンは、その後も、別のテーブルへ行って
楽しそうに、なにやら喋っています。
そうすると、チー君のお母さんが、やってきて
オジサンをたしなめています。
「あんた、客人が来てるのに、そんなに酔っ払って!」みたいな感じ。
何を言ってるのかは全く理解できませんが、
表情や態度で、人って感じるもんですね〜
そんな感じで、楽しいひと時が流れていき、
そろそろ帰路につく時間となりました。
車が待機している場所まで、
出迎えのときと同じように
三島さんとチー君のお父さんは肩を組んで、
三島さんの奥さんはチー君のお母さんと手をつないで歩きます。
初めて三島夫妻がここを訪れた時
「ご両親は、嬉しかったやろうな〜安心したやろうな〜」
「そして、このことを一生忘れないやろな〜」
後姿を眺めながら、そんなことを感じました。
当たり前のことですが、
親が子を思う気持ちは、世界中おんなじですね。
外国人技能実習制度は、日本の労働力不足解消という都合を
賃金水準の安価な東南アジアの人材で補完するだけで、
日本にやってくる若者自身の心や、家族やその他様々な背景にまで、
受入れる日本側がイメージできているのか、心がそこに及んでいるのか。
ここでの風景、家族を見て、体感できたことを、
日本に戻って伝える場が必要だなと感じました。
チー君ご一家には、大変お世話になりました。
ありがとうございました。
三島さんには、素晴らしい場に、
ご一緒させてもらう機会を頂きました。
ありがとうございます。